BIDSid_SerCon 移行の手引き
どうも。秋月の福袋を買ってからもう直ぐ1か月となりますが、まだ仕分けが完了していません。まぁ来月は時間が取れるしたぶん…きっと…
で、今回はBIDSid_SerConからBIDS_ServerにIFを移す手引きになります。個人的にもまとめておきたいので、書き記しておきます。
まぁこんなことを言いながら、結局新規導入の手引きも兼ねてしまってます。
そもそもBIDSid_SerConとは
BIDSを構成するソフトウェアのひとつであり、BVEの入力デバイスインターフェイスにて動きます。ATSプラグインインターフェイス上のBIDSソフトウェアから情報を受け取り、シリアル通信でそれを転送します。そのほか、受け取った命令をもとにBVE入力デバイスインターフェイスを経由してBVEに操作を入力することも可能です。
開発の都合上、BIDS_ServerおよびSerial modへの移行をお願いしております。正直言って、最新のBIDSライブラリ群では.Net Standard 2.0をTarget Frameworkにしつつある中、わざわざ.Net Framework 3.5向けにいろいろ作って管理とかやりたくないです。
(BIDSid_SerConはTech Otterでの公開を終了しております。一応GitHubから落とせますが、debug用なうえにちょっと古いので、おすすめはしないです。)
BIDS_Serverとは
BIDSを構成するソフトウェアのひとつであり、.Net Framework 4.7.2を使用できる環境で動作します。BVEとは別のプロセスで動作するため、フレームレートへの影響が抑えられ(ると勝手に思って)ます。
通信インターフェイスをモジュールとして読み込むことで、複数接続をもつことが可能になりました。そのほか、知識さえあれば誰もが簡単にモジュールを開発/導入することが可能になっています。
機能の違い
BIDSid_SerCon | BIDS_Server |
BVEと同じプロセス | 独立したソフトウェア |
BVEの起動と連動している (実行にはBVEの起動が必須) | 好きなタイミングで実行が可能である。 (使用するには実行が必要) |
1回線しか使用できない | 複数回線を使用できる。 |
GUIによる好きなタイミングでの設定 | CUIによる、回線オープン時の設定 (途中での設定変更は現状不可) |
TOKコマンドに関してボタンアサインの設定が可能 | ボタンアサインの設定ができない |
移行の手引き
既に車両側に最新版のBIDSSMemLibが導入済みであるものと仮定します。未導入な方はこちらのページをご覧いただき、車両側にBISDSMemLibの導入を済ませておいてください。。そのうち(いつ?)、たぶん解説動画を作ります。
1. 必要ファイルダウンロード
いやまぁこれぐらい説明はいらないとは思いますけど、一応。
BIDS_Serverを利用するにあたって、新規に必要になるファイルは、大まかに分けて以下の二つです。
- BIDS_Server本体及びライブラリ群
- GitHubのrelease機能を利用して配布しております。
- 2020年2月2日現在の最新版は、v011cです。pre-releaseで申し訳ないですが、一応これが最新です。
- ダウンロードはこちら
- BIDSSMemLib.bve5idほか
- GitHubのrelease機能を利用して配布しております。
- 入力サイドインターフェースになります。2020年2月2日現在の最新版は、v202です。
- ダウンロードはこちら
ファイルはAssetsよりダウンロードできるのですが、pre-releaseだと展開されてないと思うので、以下の手順で展開してダウンロードしてください。
あ、ちなみに。Windows 10以外の環境へのサポートはしないので。その点はご了承ください。以下の画像の表示は、すべてWindows10 64bit + Google Chrome最新版におけるものです。これ以外の環境だと表示が異なる可能性もございますが、さすがにそこまではサポートしきれません。ご了承ください。
ここではSMemLibのほうで例示しますが、BIDS_Serverの方も概ね同様です。
1. Assetsタブ展開
releaseページを表示すると、上のような表示になるかと思われます。いやまぁ赤丸は表示されませんよ?
で、赤丸で囲んだ「▶ Assets ③」とかいうところをクリックしてください。
2. ファイルダウンロード
Assetsを展開すると、上のような表示になるかと思われます。いやまぁ赤丸は表示されませんよ?
で、赤丸で囲んだファイルをクリックしてダウンロードしてください。
3-1. ファイル解凍(自己解凍タイプ 拡張子がexe)
DLしたファイルを実行すると、上記のようなウィンドウが表示されることかと思われます。Extract to:で適当な展開先フォルダを指定し、Extractボタンで展開をしてください。展開先は空のフォルダを指定することをお勧めします。
あ、Windows Defender SmartScreenが表示される場合があるかもしれませんが、その場合は自己責任で「詳しくはこちら」をクリックしたのちに「実行」を押してあげてください。
3-2. ファイル解凍(圧縮ファイル 拡張子がzip, 7zなど)
適当に解凍しておいてください。やり方なんてググればすぐに出てくると思います。
2. ファイル配置
BIDS_Server
解凍先フォルダを見ると、上のようなファイル群が表示されることかと思われます。これらすべて(正確に言えばreadme.txt以外)必要なファイルとなるので、展開先フォルダごと(上記画像の場合はbsvabcフォルダごと)適当な場所に移動させてください。
BIDSSMemLib.bve5id
解凍先フォルダを見ると、上のようなファイル群が表示されることかと思われます。これらファイル群のうち、赤丸で示した「TR.BIDSSMemLib.bve5id.dll」および「TR.pp」フォルダ構造が必要となるので、これらをコピーしてBVE実行ファイルと同じフォルダにある「Input Devices」フォルダ内にペーストします。
作業が終わると、Input Devicesフォルダには赤丸に示した表示が増えていることかと思われます。これで導入完了です。
3. 実行準備
BVE本体
BVEを実行し、ウィンドウ内で右クリックしたうえで「設定」を選択します。
表示された設定ウィンドウにて「入力デバイス」タブを表示します。すると、「追加の入力デバイス」として「BIDS Project」が表示さているかと思われます。そのチェックボックスにチェックを入れ、有効化します。(①)
エラーがあればこの時点で表示されているはずですが、念のためそのまま「プロパティ」ボタンをクリックしてMessageBoxが表示されることを確認してください。(②)
MessageBoxがきちんと表示されたら大丈夫です。OKボタンをクリックして閉じちゃいましょう。(③)
BIDS_Server
起動後に毎回コマンドを打ち込むのは面倒なので、プリセットしておきましょう。
- BIDS_Serverと同じフォルダに適当なtxtファイルを作成し、開きます。
- ファイルに以下のような文字列を打ち込みます。…あ、「P:3」の数字部分はきちんと自身の機器のポート番号に、「B:115200」の数字部分も機器のBaudRateに変更してくださいね。
BIDS_Server.exe “serial -P:3 -B:115200"
- ファイルを保存して閉じ、そのファイルの拡張子を「bat」に変更します。
ちなみに、ここで使用しているBIDS_Serverのserial modには、上記以外にも様々なオプションがついています。これらについては、BIDS_Server実行後に「man serial」を実行して確認してください。
4. 実行
BVEを起動し、先ほど作成したbatファイルを実行してください。すると、BIDS_Serverが起動し、通信が開始されます。
今回はpresetとして「man serial」を設定してみました。
…たぶん上記手順を踏めば、誰でも移行できる…はず。
あ、GIPI互換用のボタンアサイン設定については、将来的に対応予定で現時点で未実装です。そのため、それを利用されたい場合はBIDSid_SerConをご利用ください。
更新履歴
2020年2月2日 新規公開
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